TIA(一過性脳虚血発作)とは、脳の血管に血栓がつまるが、血栓が短期間のうちに自然に溶け、血流が再開する病気です。ですから、以下のような症状が起こり、すぐに(通常2~30分 )消えたとしたら、TIAかもしれません。(※1)
●片腕の力が"だらん"とぬけた
●目の半分が"ぱっ"とみえなくなった
●舌がもつれた
●歩きづらく、片側にたおれそうになった
●顔がゆがんで、口元がしびれた
TIAを放っておくと、3ヵ月以内に4~20%の方が脳梗塞を起こし、その半数は48時間以内であるといわれています。(※2)つまり、TIAは、脳梗塞が起こりかけている警告サイン、"脳梗塞の前兆"なのです。
※1 岡田 靖先生((社)日本脳卒中協会 福岡県支部長 / 国立病院機構九州医療センター)
※2 Wu CM et al:Arch Intern Med.167(22):2417-2422,2007
※2 Wu CM et al:Arch Intern Med.167(22):2417-2422,2007
脳梗塞とは、脳の血管が何らかの原因で狭くなる、あるいは詰まってしまうことにより血液が流れなくなり、その血管から血液を供給されている脳組織が酸素不足、あるいは栄養不足のため、壊死してしまうことです。脳の壊死部分によって、片側麻痺、意識障害、言語障害といった後遺症を伴います。脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)は、がん、心臓病に次いで、日本における死因の第3位(※3)であるほか、「寝たきりになる原因 」の約30%(※4)を占めています。
※3 平成21年(2009)人口動態統計(確定数)の概況
※4 平成19年 国民生活基礎調査の概況 介護の状況 厚生労働省
※4 平成19年 国民生活基礎調査の概況 介護の状況 厚生労働省
「ちょっと変だな…」と思っているうちに症状が消えても、安心せず、すぐに医師の診察を受けましょう。
治療の指針となる日本のガイドラインにも「一過性脳虚血発作(TIA)を疑えば、可及的速やかに発症機序を確定し、脳梗塞発症予防のために治療を直ちに開始しなければならない」(※5)と明記されています。
※5 篠原 幸人、他 編、脳卒中治療ガイドライン2009、協和企画、東京、2009. p78

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